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大原千晴著「名画の食卓を読み解く」(大修館書店)

 昨日は大原先生を囲んで、大修館書店の担当者である小林ご夫妻と出版打ち上げパーティでした。

ムルソー、コート・ド・ニュイと、とても美味しいワインとそれにぴったりのお料理を渋谷のワインバーでいただきながら、晴れ晴れしたお顔の大原先生と本のすばらしい出来栄えにしたり顔のご夫妻とテーブルを囲んで愉しい会話で盛り上がり。
しばし、暑さを忘れての至極のひとときとなりました。




それにかけて、大原先生の最新著書「名画の食卓を読み特」(大修館書店)を改めてじっくり読みました。

21章に渡って書かれているのは、14世紀末から21世紀に渡るヨーロッパ各国の食卓の歴史です。
古いものは、今とはまったく違うことに感心することしきりですし、近代のものは今在る食卓にも通じる逸話が身近に感じられます。

わたしはジュエリーを専門にしているので、絵画を通してジュエリーを見る事が多いのですが、
食事の場面を通して絵を見ると、歴史を知る上でのキーワードが沢山隠されているのですね。

まず目がいくのが食器。それから、そこにのっている料理です。
人々の食べ方も気になるし、彼らがいる場所にも興味がつきない。

それにしても、この本を読むと、目を皿のようにして絵をみている大原先生とその周りに積み上げられた沢山の研究書・・・。
そもそもこのような本は前例がないから日本語の参考文献はほとんどないはず。となると、先生がこの本を書くために、英語、フランス語、もしかしたら他の言語で書かれたどれだけの資料を読んだか、目に浮かぶようです。
大変だったろうなあ。

わたしが特に好きだったのは「1838年、英国ヨークの食卓」の章。
ここには女流画家が描いた絵を参考に、当時のおもてなしの食器やその風景についてのお話が書かれています。
アンティークマーケットでよく見る陶器のセットはこうして使われるためにあったのですね。
改めてお話を読んで、納得することが大いにありました。
また、その当時の食器の流行についても知る事ができて愉しかったです。



また、最後の章「ルノワールの『船遊びの昼食』」も、当時の食事の様子がまるで見てきたように書かれていてとても親近感が湧きました。

大原先生の話を聴くと、「先生、実はタイムマシーンでその時代に行って来たんじゃないの?」とまるで見て来たようにお話なさることに感心するのですが、まさに、そんな感じ?!です。

わたしの大好きな蚤の市も立つシャトゥーというセーヌ沿いののどかなレストランに集うこの絵の主人公達は、実はモンマルトルの踊り子さんやボヘミアンたちといった、夜の蝶とその周りに集まる怪しげな人たちでもあるんですね。

そうしてみると、かわいらしいと思った女性も、なんだかあだっぽく見えてきましたよ!

大原先生のこの本は、食という場面を通して、絵を解釈する。
美味しい好きには堪らない、新しい絵の見方ができる一冊なのです。

重版もかかる直前との耳寄り情報も。
読んでいない方は、プティ・セナクルのモグリですよ〜。


英国骨董おおはら
http://www.ohara999.com






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