<< パリ、モンパルナス、アールデコ時代の画家たち vol.1 | main | タマラ・ド・レンピッカ >>

スポンサーサイト

  • 2017.02.20 Monday
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています


パリ、モンパルナス、アールデコ時代の画家たち VOL.2

さて、みなさんはパリの画家といえばアトリエ「洗濯船」=「モンマルトル」と反射的に想像しがちですよね。
確かに、それも当たりですが、モンマルトルに画家が集まったのは、19世紀末から20年代のベルエポックの時代。そう、ロートレックがモンマルトルのキャバレーに入り浸って、ダンサーや高級娼婦を描いた時代です。

昔のパリには、ルーヴル宮殿を中心に城壁が廻らされていて、パリ市内に入るのにはその門をくぐるために市税を払わなくてはなりませんでした。ベルポックの時代は、モンマルトルの丘はまだパリ市内に登録されていなかったので住むには税金がかからなかった。それがかかるようになると、貧困なアーティストたちは一斉に引っ越しを強いられるのです。彼らが選んだのが、17世紀に文学青年たちが詩を朗読するために集まった文学の女神、パルナッソスの丘(18世紀に丘は新しい建造物のために削られて平らになった)=モンパルナスです。
パリの北、モンマルトルの丘から下山したアーティストは、それとは真逆のパリの南にたむろするようになり、15区のシテ・ファルギエールには、「蜂の巣」というアトリエができ、「抱擁」(わたしの大好きな作品)で有名なブランクーシを師と仰ぐイタリアから渡ってきたばかりのモジリアニらが居を構えました。
独特の画風で有名なモジリアニも、最初は彫刻を目指していたそうです。建設現場や線路を敷く時の廃材を拾ってきては、彫刻を作りはじめましたが、お金がなくて、一カ所に定住できないことがネックになってやむなく彫刻は諦めたのだそうです。彫刻は重いし、おいそれと移動できませんからね。結果的にはその御陰で誰も真似できない画風を生み出したわけですから、人生なにが功を博すかわかりませんね。

また、19世紀の文学者バルザック様像がそびえるヴァヴァンから放射線上に伸びるグラン・ショーミエール通りには、モジリアニが通った絵画「アカデミー・コラロッシ」やアーティストに無料で食事をさせる心優しいビストロの女主人「シェ・シャルロット」がありました。(ご興味ある方は、モジリアニの一生を描いたジェラール・フィリップ主演、映画「モンパルナスの灯」をご覧ください。若く、美しいアヌーク・エーメの魅力に引き込まれます)
そうして、モンパルナスの名前は口伝えに語られ、海外からアートの街、パリを目指してやってくる芸術家「ボヘミアン」たちが自由とキャンスを求める場所として集まるようになるのです。そうした「ボヘミアン」のなかでももっとも多かったのが、キースリングやスーチン、シャガールといった東欧ロシアのユダヤ人たちでした。

そう、そのなかには、ポーランドからサン・ペテルスブルグへ、そしてロシア革命によって国を追われたタマラ・ド・レンピッカもいたのです!
彼女が最初に入学した画塾が、グラン・ショーミエール通りにあったこと、また、彼女が家族と住みはじめ、夫と別れた後、再び居を構えたのがモンパルナスだったのは、単なる偶然ではなかったわけです。



ブランクーシ「抱擁」



モジリアニ


JUGEMテーマ:PARIS



スポンサーサイト

  • 2017.02.20 Monday
  • -
  • 14:46
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
-
管理者の承認待ちトラックバックです。
  • -
  • 2010/03/24 10:06 AM
calendar
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>
Petit CENACLE
「プティ・セナクル」「石澤季里アンティーク・エデュケーション」では毎回その道の専門家を迎え、経験豊かで探究心旺盛な都会の大人たちの欲求を満たす、個性溢れるカルチャーサロンを主催しています。
www.antiqueeducation.com
プティ・セナクルの旅カルチャーコース

2016/11/19〜11/26
旅して学ぶ貴族の暮らし「パリ、ヴェルサイユ、ロワール地方で18世紀のシャトーライフを体験 マリー・アントワネットの幸せ人生を辿る旅」の詳細はこちら


プティ・セナクルの本
2012年6月8日発売

「これから愉しむアンティーク ヴィクトリア朝」(メディアパル) 監修:プティ・セナクル/蜷川浩史・石澤季里・大原千晴・木本玲子・中島正晴、文:植田裕子/石澤季里
プティ・セナクルへのリンク
selected entries
categories
archives
recommend
パリ&パリから行く アンティーク・マーケット散歩 (FIGARO BOOKS)
パリ&パリから行く アンティーク・マーケット散歩 (FIGARO BOOKS) (JUGEMレビュー »)
石澤季里
2012年6月発売

掘り出し物に出合えるマーケットや蚤の市はヨーロッパ旅行の大きな醍醐味。せっかくパリまで行くのなら、近郊の個性派マーケットもめぐってみよう。定番のクリニャンクールからブルゴーニュのアットホームな大市、さらにブリュッセルやアムステルダムのマーケットも。
街歩きを楽しみたいアンティーク・ストリートも厳選して紹介。
recommend
これから愉しむアンティーク ヴィクトリア朝―なぜ生まれ、どう使われてきたのか (-)
これから愉しむアンティーク ヴィクトリア朝―なぜ生まれ、どう使われてきたのか (-) (JUGEMレビュー »)
植田 裕子,石澤 季里,プティセナクル
2012年6月発売

監修:プティ・セナクル/蜷川浩史・石澤季里・大原千晴・木本玲子・中島正晴
西洋アンティークのプロが語る、今ひそかにブームになっているわかりやすい入門書。ホームズやアリスがいたころのヴィクトリア朝の家具・食器・時計について全くの初心者の方でもわかりやすく、そして面白く解説した初めての本です。
recommend
パリ 魅惑のアンティーク (madame FIGARO BOOKS)
パリ 魅惑のアンティーク (madame FIGARO BOOKS) (JUGEMレビュー »)
石澤季里
2009年10月発売
大好きなパリの街で、自分だけの“とっておき”を見つけよう。あこがれのエルメス・ヴィンテージから、気軽に買えるキッチン用品や文房具、さらにアンティークなビストロやホテルまで、個性溢れる“古きよき物たち”に会いにいこう。全36ショップを紹介。
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
profile
links

PearlyBLOG



la note


ヨーロッパスローライフ −インテリア自由気儘空間−
search this site.
recent comment
recent trackback
sponsored links
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM