<< プティ・セナクル新学期開始 第一回目はジョージアン・スタイルのインテリアから | main | アンティークの背景 マリー・アントワネット編 >>

スポンサーサイト

  • 2017.02.20 Monday
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています


アンティークの背景 マリー・アントワネット編

JUGEMテーマ:フランス

 

1785年にマリー・アントアネットが時計工房「ルバン」に作らせたのは、女性が、天使「アムール」にバラの花輪を差し出しながら愛を懇願しているブロンズ細工の時計です。ロバンのサインと時間と時間を示す文字の間に、小さなユリの花の紋章がついた文字盤は、この時代の椅子の足と同じ、白い大理石の円柱についています。

その円柱を支えるのも同様に白い大理石で、これは王室を表す鷲とバラの花綱模様で飾られています。

 

女性の足元には本が。この表紙にもやはり百合の紋章が。これによって、この時計が王室のメンバーのために作られたことがわかります。

 

ただ、この置き時計は王室ではさほど特別なものではないそうです。というのも、実はこれと似たようは時計を、ルイ16世は彼の小図書室にもっていましたし、別の王家の家族ももっていたという記録がされています。しかしながら、王室以外ではもちろん非常に高価で特別なもので、1880年にミュンヘンのドミドフコレクションが売りに出しました。もちろん、百合の花の紋章はどこにもなく、おまけに、右側で鳩を抱えている天使「アムール」も内側ではなく外側を向いています。

 

このように、新古典主義の時代には、円柱、天使、花綱、などのモチーフはとても一般的でした。違いを見るにはブロンズ細工の精巧さと金の輝き。同じ金メッキでも王家のものと普通のものは厚みが違います。精巧につくらてれいるものは、輝き、そして、フィニッションが美しい。これは様々なものを見ることで養われていきます。

 

そして、王家のものには、必ずどこの城に納められたものかが記されています。T、TUはチュイユリー城のこと。すなわち、革命を逃れたこの時計は19世紀になってからナポレオン3世が暮らしたチュイユリー城に再び納められたのですね。きっと、マリー・アントワネットの再来と言われたユージェニー皇后が大切に用いたと想像できます。

 

ナポレオンが18世紀のブルボン家の栄華に嫉妬して2万点以上の家具を壊したこと。そして、彼が在位しているわずか10年足らずの間に250個もの置き時計を注文したこと。

すべて、自らの持ち物によってその権力と財力を誇りたいがためにしたことです。

こうした背景を知ることで、今なお市場に残るアンティークがなぜ、そこまで贅を凝らして作られる必要があったかが理解できます。

 

それを作らせ、所有した人に想いを馳せる。それもアンティークの楽しみのひとつなのです。

 

Le Châeau de Versailles rencontre le Mobilier Naional,quatre siècles de création

édition Flammarion

I.Bideau @GML9489,Paris Mobilier National

 

 


スポンサーサイト

  • 2017.02.20 Monday
  • -
  • 14:51
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< August 2019 >>
Petit CENACLE
「プティ・セナクル」「石澤季里アンティーク・エデュケーション」では毎回その道の専門家を迎え、経験豊かで探究心旺盛な都会の大人たちの欲求を満たす、個性溢れるカルチャーサロンを主催しています。
www.antiqueeducation.com
プティ・セナクルの旅カルチャーコース

2016/11/19〜11/26
旅して学ぶ貴族の暮らし「パリ、ヴェルサイユ、ロワール地方で18世紀のシャトーライフを体験 マリー・アントワネットの幸せ人生を辿る旅」の詳細はこちら


プティ・セナクルの本
2012年6月8日発売

「これから愉しむアンティーク ヴィクトリア朝」(メディアパル) 監修:プティ・セナクル/蜷川浩史・石澤季里・大原千晴・木本玲子・中島正晴、文:植田裕子/石澤季里
プティ・セナクルへのリンク
selected entries
categories
archives
recommend
パリ&パリから行く アンティーク・マーケット散歩 (FIGARO BOOKS)
パリ&パリから行く アンティーク・マーケット散歩 (FIGARO BOOKS) (JUGEMレビュー »)
石澤季里
2012年6月発売

掘り出し物に出合えるマーケットや蚤の市はヨーロッパ旅行の大きな醍醐味。せっかくパリまで行くのなら、近郊の個性派マーケットもめぐってみよう。定番のクリニャンクールからブルゴーニュのアットホームな大市、さらにブリュッセルやアムステルダムのマーケットも。
街歩きを楽しみたいアンティーク・ストリートも厳選して紹介。
recommend
これから愉しむアンティーク ヴィクトリア朝―なぜ生まれ、どう使われてきたのか (-)
これから愉しむアンティーク ヴィクトリア朝―なぜ生まれ、どう使われてきたのか (-) (JUGEMレビュー »)
植田 裕子,石澤 季里,プティセナクル
2012年6月発売

監修:プティ・セナクル/蜷川浩史・石澤季里・大原千晴・木本玲子・中島正晴
西洋アンティークのプロが語る、今ひそかにブームになっているわかりやすい入門書。ホームズやアリスがいたころのヴィクトリア朝の家具・食器・時計について全くの初心者の方でもわかりやすく、そして面白く解説した初めての本です。
recommend
パリ 魅惑のアンティーク (madame FIGARO BOOKS)
パリ 魅惑のアンティーク (madame FIGARO BOOKS) (JUGEMレビュー »)
石澤季里
2009年10月発売
大好きなパリの街で、自分だけの“とっておき”を見つけよう。あこがれのエルメス・ヴィンテージから、気軽に買えるキッチン用品や文房具、さらにアンティークなビストロやホテルまで、個性溢れる“古きよき物たち”に会いにいこう。全36ショップを紹介。
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
profile
links

PearlyBLOG



la note


ヨーロッパスローライフ −インテリア自由気儘空間−
search this site.
recent comment
recent trackback
sponsored links
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM