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2015年修学旅行日記vol.7


JUGEMテーマ:ヨーロッパ

今回の旅のメインイベントは、イギリス貴族、レディ・キャロリーヌことマダム・ハンバーリーのお宅でのティーパーティ。1967年にハンバーリー家に嫁ぎ、1993年に義祖母のドロシーに変わってこの巨大なボタニカルガーデンを保持している女性です。
事前にお庭が18ヘクタールあるという情報を入手した私たちは、カジュル・ハンサムというのでしょうか。カジュアルながらもちょっとお洒落をし、足下はばっちりぺたんこシューズで参上いたしました。イギリス人はフランス人よりはドレスダウンしていることが多いそうなので、かちかちのフォーマルはこのパーティにはそぐわないんだそうす。
ここは、薬屋の息子として誕生したサー・トーマス・ハンバーリーが、1853年に父から120万円の借金を資本に中国に渡り、シルクと紅茶の貿易、そして、シャンパンの輸入で成した財によって購入した土地に作られた庭です。



辛亥革命勃発後、唯一の外国人で議会のメンバーにまでなった彼は、かの地で巨額な富を築き上げました。しかし、絶対平和主義のクエーカー教徒だった彼は、英国に戻ることより、1862年にぜんそくの治療のために初めて訪れたフランスとイタリアの国境の地、ラ・モルトラ岬の小島のようなこの地に移り住むことを好みました。そして、1867年に10エーカーの土地を所有した土地を広げ、5年間に49エーカーを所有しました。そのなかには、オランゴ、グランデ、ランテリの3家族によって築かれたパラッゾも含まれていました。
彼は1875年からここに暮らしはじめ、40人の庭師を雇って、兄のダニエルと何人かの植物学者とともに庭を管理しはじめました。
もとより庭や植物に情熱を燃やす英国人らしく、かれらはアジアの亜熱帯地方やカリフォルニアといった世界中の植物をプラントハンターから購入し、この土地で栽培、紹介することに専念しました。そして、この庭園は、1893年、年間4000人のビジターが訪れるボタニカルガーデンにまで発展したのです。訪問客のなかには、ここを3度訪れた英国のビクトリア女王もいました。また、キューガーデンの館長もここを訪れ、「訪れるべき価値ある庭」と太鼓判を押したそうです。




その後、医学的に、また、科学的に役立つ植物だけでなく、トーマスの義理の娘、ドロシーによって切り花にしても美しい花がたくさん加わりました。チューリップ、フリージア、アネモネ、また500種の百合まで。また、アカシア(ミモザ)のなかには、ハンバーリー家によって受粉されたものもあり、それらにはアカシア・ハンバーリーの名前が記されていました。

彼女と夫のセシルは15歳歳が離れていて、63で夫が亡くなってからも彼女は一人でこの地を守り続けたそうです。その後、1937年、庭園はイタリアのミッソリーに政権のメンバーによって占領され、1940年にはスペインのフランコ将軍の㊙の会合がわたしたちがお茶をいただいたテラスは開かれたのだとか。庭には地雷が埋められるようになり、第二次大戦中、ドロシーはイギリスに非難したそうです。しかし、彼女は1945年庭を守る為にここに戻り、すべてのジュエリーやイギリスに所有していた土地を売ったお金で庭をきれいにし、47年から再び庭園は一般公開されるようになりました。その後、モナコに近いマルタン岬にチャーチルが別荘を持った事によって庭には再びイギリス人が集まりはじめました。

レディ・キャロリーヌが夫と一緒に初めてここを訪れたときには、まだレディ・ドロシーがまだ健在だったそうですが、男勝りの女性で接するのがとても怖かったのだそうです。そして、まさかこの巨大な庭を所有するとは思いもしなかったのだそうです。

1882年の1/1、この庭には、232種の花が咲き誇っていたそうです。それほど、この土地が避寒地として有名で、肺の疾患には効果的な土地なのですね。
現在でも、年間365日のうち、340日晴れの天気に恵まれるという土地だけあってわたしたちも雨に見舞われる事はありませんでした。そして、植物の数は4000種類にまで膨らんだのだそうです。

庭園は迷路のように広々としていますが、起伏に富み、さまざまな植物が生息する庭は飽きる事がありません。また、映画「グレース・オブ・モナコ」でグレースが一生懸命フランス語を学んだテラスからは180度
紺碧の海が見渡せ、イタリア側に日が昇り、フランス側に日が沈むのだそうです。
映画を見た感想を求めると「撮影のための下見に1週間、撮影に3日間、そして、フィルムに写ったのはたった2分だったわ!」と話すレディ・キャロリーヌですが、自らの庭やパラッゾ、家が映画のなかで登場したのはまんざらではないようです。
彼女の住む家は、グレースが信頼する神父の家として登場しています。


1997年にご主人を亡くしたレディ・キャロリーヌは、現在、息子のジョナサンと力を合わせて、このハンバーリーガーデンを守っています。
「家族の伝統と歴史を守る事は並大抵のことでないな」と、いつもながら貴族たちに課せられた様々なものの大きさと重さに感心するとともに、その心意気にエールを送りたいと思いました。


GIARDINI BOTANICI HUNBURY
www.giardinihanbury.com
 

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